日本財団会長旗争奪第39回住之江王冠競走 |
先日の太閤賞で涙の地元GⅠ初優勝を飾った上條暢嵩(大阪)は、続くゴールデンウィーク戦でも準優勝戦で3コースまくりを決めて優出。その前の正月戦と2月戦でも優出しており、今年の当地戦は全て優出中。この結果からわかる通り、近況は大阪支部のエース格とも言える活躍を見せている。今節も当然、主役の座は譲らない。
同じ地元の小池修平(大阪)は、その太閤賞こそ予選突破を果たせなかったが、今年は既に昨年に並ぶ3Vを挙げており、自身最多をマークした2021年の年間5Vを上回るペースで優勝を積み重ねている。
地元コンビにとって最大の脅威となるのは篠崎元志(福岡)。今年は3月平和島と4月福岡の両GⅠで優出と好リズム。当地通算勝率も出場選手でただ1人、7点超えと水面相性も申し分ない。その篠崎に次ぐ当地通算勝率をマークするのが島村隆幸(徳島)で、当地はデビュー初を含めて通算3Vのドル箱水面。さらに2月丸亀GⅠ地区選手権では3年連続でのGⅠ制覇を果たすなど、いまやトップレーサーの1人だ。
前期F2の福来剛(東京)は90日の休み明け初戦だが、2月唐津GⅠで優出。勝率も7点台キープと調子落ちはない。杉山裕也(愛知)、島田賢人(埼玉)、片橋幸貴(滋賀)もパワフルな走りで上位へ。来期A2級の深井利寿(滋賀)は巻き返しに燃える。対照的に、烏野賢太(徳島)、後藤翔之(東京)、野村誠(群馬)の3名は来期A1級と調子の良さが窺える。
現級はA2級で来期はB1級だが、これは出走回数不足が原因となっている。前々期はF2本を抱え、前期も60日のF休み明け初戦でフライング。さらに遡ると4期前にはF3を経験し、フライングを抱えなかったのは通算10期間で1期のみ。スタート事故とは切っても切り離せない状況となっているが、それは自身の最大武器でもある攻めの姿勢の表れだ。勝率面に目を向けると、デビュー期に勝率2.40を残してB2級脱出。その後も着実に勝率を伸ばし、6期目には勝率5.51を残してA級初昇格を果たしている。その後も前々期には初の6点勝率をマークし、前期も55走ながらキャリアハイの勝率6.38を残した。また、通算優出5回のうち4回が昨年だけのもので、9月尼崎ではデビュー初Vも飾るなど、潜在能力は同世代でトップクラスといえる。また、地元からも将来性を高く買われており、2023年から3年連続で蒲郡のフレッシュルーキーに選出されている。事故と無縁の状態を自ら作ることができれば、今後、A1級昇格はもちろん、記念戦線でも十分に戦える逸材が現役トップレーサーを相手に爪痕を残して見せる。